クロスケの近況

2026.01.26

 昨年の12月のこのコラムのタイトルは「のはらうた版画カレンダー」で、コラムの最後に「いかがですか。どの詩も前向きで明るく楽天的ですね。私はあまりくよくよする性格ではありませんが、時には落ち込むこともあります。ちょうど7枚なので枕元に置いておき、一週間、毎朝1枚声に出して読んでから着替えて、犬の散歩に出かけようと思います。きっとその日一日、楽しくなることでしょう。」と書いていました。でも、こんなことを書いたことはすっかり忘れ、全くやっていないことに気付かされました。そこで、今年の目標に「朝目覚めたら、のはらうた版画カレンダーを読んでから犬の散歩をする」を加えます。

   

 さて、我が家の犬のクロスケですが、2009年9月2日生まれの16歳で、このコラムで何度も取り上げています。

   

 2022年11月の「グレーとクロ(スケ)では「(私は)あと5年で80歳、その時クロスケは18歳。最近ネットで20歳まで生きられるとうたったプロテインの白い粉を、高価でしたが買いました。クロスケ、20歳まで生きろよ!」と書いています。

   

 2024年9月の「タローとクロスケ」では、「まだ15歳なのに、朝晩の散歩の時間以外は、玄関の中で寝ています。一日に22時間は寝ているだろうと思います。玄関の外にいるときは、門の所に宅急便の配達員がやってくると大きな声で吠え、配達員か来たことを妻に知らせてくれます。私にとっても、朝の40分ほどの散歩は良い健康法です」と書いています。しかし今では、宅急便の配達員がやってきても全く吠えません。

   

 昨年の秋、散歩中に近所の顔なじみのご夫婦に会いました。ご主人が「背中が曲がりましたね」と言われるので、「もう78歳ですから」と答えると、「いえ、クロちゃんです」と言われました。腰の曲がった老人が腰の曲がった老犬と散歩している様子は、「似たもの夫婦」ならぬ「似たもの人犬」に見えることでしょう。

   

 散歩に出かけるために、玄関で寝ているクロスケにリードを着けようとする時、後ろ脚が弱っていてスッと立ち上がれません。そこで両手で体を持ち上げて立たせます。それから赤いハーネスをつけ、そのハーネスにリードをつけます。1月17日の土曜日の7時半過ぎ、玄関を出てからリードを着けようと思いクロスケを玄関から出したところ、リードを着ける間もなく門の手前で右に曲がり、庭に入っていきました。直ぐに追いかけたものの庭にはおらず、離れの玄関から外に出た様子。いつもの散歩コースを歩いてみましたが見つからず、次女の車で15分ほど走ったものの見つかません。8時過ぎからは、妻と一緒に妻の運転で花ノ木方面まで小一時間探し回りましたが見つかりません。妻は「これで、お別れかな?」と言います。帰宅して風呂に入っていたら、長男が「クロスケ、見つかったよ」と声をかけてくれました。自分の不注意でクロスケと生き別れになったと落ち込んでいたところにこの報告、目の前が明るくなる思いでした。

   

 クロスケが見つかったのは、私たちが探していた我が家の南側に一面に広がっている梨畑の方ではなく、自宅前の道を梨畑とは反対に北側の県道戸出小矢部線に向かうと、県道の手前にある道から階段で降りていく小さな公園のブランコの所とのことです。生い茂っていたツタにリードが引っ掛かり、鳴いているのを公園の北側に建っている家のご主人が見つけて、呉羽交番に電話されたそうです。奥さんが、林さんの家の犬ではないかと我が家に向かっていた時、妻から連絡を受けていた近所に住む長女が鳴き声を聞いて家を出たところで奥さんに会い、公園にいると聞いて娘の夫が公園に出向きクロスケを抱きかかえて我が家に連れてきてくれました。

   

 1月12日の成人の日の朝は積雪が2cmほどありました。梨畑に沿っていつものコースを歩いていたら、道を横切るキツネの足跡にクロスケが反応し、立ち止まって足跡の匂いひとつずつ嗅いでいました。犬の嗅覚は人間の数千倍から一億倍も優れていると言われますが、年をとっても嗅覚は衰えていないのだなと少し安心しました。

   

 一昨日21日は降雪の中、出がけに「お互い元気でいようね」と声をかけてから散歩しました。今回の脱走騒ぎの後、クロスケは家族の一員だとの思いが強まりました。毎朝の散歩を大切にしたいと思います。

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