2019.03.21
「くりから里山ウォーキングガイドマップ」
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倶利伽羅駅
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越中宮崎駅
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ヒスイ石の見本
「酒蕎楽くちいわ」さん
満員御礼
いつか予約して訪れたい

干支が6巡

2019.03.01

 今年の干支は私の干支の亥年で、1月2日に72歳になりました。そこで1月7日の新年式での年頭あいさつでは、プレゼンテーションの最初のスライドにブロンズの猪6匹の写真を映し出して、72歳になったことをアピールしました。

 猪は猪突猛進すると言われていますが、私は「1月2日生まれなので前年の干支の犬に近い猪だから、犬の賢さも備えた猪だ」と他人(ひと)には言っていました。しかし、28歳で当社に入ってからの44年間を振り返ると、やはり前へ前へと突っ走ってきたと思います。

 年頭のあいさつは、今年が初年度の第2期中期経営計画VISION2021から始め、キャッチフレーズの3Cは、Chance、Challenge、Changeの頭文字の3つのCだと説明しました。そしてChallengeの項で以下のスライドを写し当社でチャレンジしてきたことを話しました。

 『私は、昭和50年に当社に入ってから、ずいぶん多くのことにチャレンジしてきました。富山県の建設業者では一番最初にコンピュータを導入し、ロータスノーツによる情報共有も図りました。近年「けんせつ小町」と称される女性技術者は、建設省時代の平成3年からこれまでに延べ16人採用し、リフレッシュカーも開発しました。品質マネジメントシステムのISO9001やCZ式原価管理なども導入しました。平成5年には前田道路との共同企業体合材工場とやまエコン(現 ほくりくエコン)を設立し、平成15年からは 子会社朝日ケアによる介護事業も始めました。これらは全て「やってみなはれ」の精神で行ったことです。失敗するリスクを恐れてやらない、やらないうちから批判する人がいますが、そういう考え方はつまらないし、そういう人の人生もつまらないと思います。打席に入ったら、空振りを恐れずバットを振りましょう。一度もバットを振らずに三振しないことです。積極果敢にチャレンジしましょう!』

 このチャレンジ精神はいつ頃から身についたかと振り返ると、学生時代やサラリーマン時代は決して積極的にチャレンジしてきたとは言えません。周りの流れで高校受験し大学受験しただけで、進学することに対して確たる目的があったわけではありませんでした。大学に入学して入った柔道部は、体力のなかった私には厳しい稽古でしたが退部することなく5年間在籍し、国立七大学柔道優勝大会には選手として出場しました。しかし、寝技に持ち込めば負けなかったので「分け役(引き分けることが役目)で満足し、勝って次の相手と戦う役目の「取り役」を目指そうとはしませんでした。社会人では、スーパーゼネコン2社の採用試験にいずれも建設会社の長男ということで落ち、大学の先輩から声をかけられ関西の中堅ゼネコンに入社し5年間働きました。建築営業部で真面目に仕事はしたものの、いろんな課題のあった会社や部署を変えようとしたこともスキルアップのための自己研鑽もせず、夜な夜な飲み歩いていました。

 朝日建設に入社してからは、それまでと一転して前述の様に新しいことに次々にチャレンジしてきましたが、その原動力は、現状を改善、改革しようという意欲であったと思います。入社した時から、当時の200人近くの社員も、同業者や取引先、銀行など社外の人たちも誰もが私が3代目社長になるものとして接しました。そんな状況では、経営者として利益をきちんと上げるために現状を変えていかなければいけないと思うのは、ごく自然のことだったのでしょう。

 しかし、仕事以外の勉強会に参加するうちに、CI(コーポレート アイデンティティ)や企業理念などについて考える様になりました。そして、アンパンマンマーチの歌詞にある「何の為に生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ!」に行き着くのです。私は、富山大学で講義する時も、中学校で課外授業をする時も、採用活動でも、パワーポイントのスライドにアンパンマンを画面いっぱいに映した後にこの歌詞を映します。そして、ドキンちゃんとバイキンマンを映してから中村天風師の「ばい菌一匹でも、目的無くこの世に出てきたものはない」の言葉を映して、「皆さんの生きる目的は何ですか?」と問いかけるのです。

 私の生きる目的は、英国の天文学者ハーシェルが彼の友人に語った「わが愛する友よ、われわれが死ぬときには、われわれが生まれたときより、世の中を少しなりともよくして逝こうではないか」(I wish to leave this world better than I was born .)と同じ想いの下に、当社の経営理念「朝日建設は、建設事業とその関連事業を通して世の中の役に立つ。そして、ふるさと富山を発展させる。」を実行することです。土木事業無くして、普通の暮らしは成り立ちませんし、文明を発展させる基盤を作るのが土木です。私は、土木という素晴らしい仕事に携われて幸せだと思っています。

 幸い、ここ十数年ほどは、風邪をひいて会社を休んだことがありません。休んだのは、2012年10月の脊柱管狭窄症の手術と、昨年の2月の白内障の手術の時だけです。干支が6巡した今年、背中はずいぶん曲がってきましたが、中村天風師の「絶対積極」を心と行動の軸として、心は真っ直ぐに勇気をもってチャレンジを続けたいと、これまで以上に強く思っています。

 そして今チャレンジしているのが、新しい人事評価システムを当社に導入し、制度を構築することです。この人事評価制度は、昨年11月に「人事評価制度7つの新常識」というタイトルのセミナーで知り、経営理念の2番目「朝日建設は、人を経費ではなく成長する資源と考える」の具体的な行動になると直感し、「これはチャンスだ!」と、当社への導入を決めたものです。現在、この制度を開発した「あしたのチーム」の担当者と私、専務、営業本部長、総務部長の5人で作業を進めていますが、作業を重ねるごとに、行動目標と数値目標が連動した制度で、業務、営業、総務のそれぞれの部門で、一人ひとりの社員の成長のために使えるとの確信を強めています。この制度で当社がどのようにチェンジしていくのか楽しみです。