「私は白鳥」試写会

2021.11.25

 9月のコラム“「玉磨かざれば光なし」と言うけれど”では、「SDGs宣言して社外に情報発信していない企業は、採用活動において最初から負けたも同然だと思います。ですからSDGsの目的は前述の通り当社の課題をあぶりだし、解決に向かって行動したり今後の成長分野への参入を考えたりすることですが、SDGsを採用の手段にしない手はありません。」として、最後に「今日、全ての企業の最重要課題は採用であると言っても過言ではありません。(中略)私が尊敬する中村天風師は『百歩譲って、いくら磨いても玉にならないとしてもだよ、磨かない玉よりはよくなるぜ。ここいらが非常に味のあるところじゃないか。』と言っています。宝石の原石ではなく普通の石であっても、先ずは手にして磨きましょう。」でした。

 

 こうしてコラムでも書くくらいに、最近の私の頭の中は採用で一杯で、このコラム「私は白鳥」も採用つながりの内容です。

 

 10月のはじめにチューリップテレビから、11月9日に総曲輪のほとり座で行うチューリップテレビが開局30周年でTBSと共に企画制作した映画「私は白鳥」一般向け試写会への協賛企画が持ち込まれました。この概要はチューリップテレビの番組の中で「朝日建設presents」と読み上げる試写会告知用CMを20本放送し抽選でペア40組80名を招待する、当選ハガキ・落選ハガキには当社の広告を掲載する、来場者にチラシなどサンプリングを実施し、上映前に司会のアナウンサーが当社を紹介するというものです。

 

 提案を聞いた私の頭の中では、ほとり座は毎月2~3本は映画を観ているお気に入りの映画館であり、それなりに料金はかかるものの当社だけの提供ということなので、CMを見た人や試写会に来た人に当社を知ってもらう良い機会になるだろうとの思いがかけ巡り、「しましょう」と即答しました。

 

 映画は、越冬のために富山市の田尻池に飛来してきたものの翼が折れ、シベリアに帰れなくなった白鳥と、その1羽に自分を投影しながら世話を続けた“おじさん”こと澤江弘一さんの4年間を追ったドキュメンタリーです。

 

 さて11月9日の試写会に私も知人と観に行き、受付でチューリップテレビの担当者に当社の会社案内とトミカの建設機械(ブルドーザー、バックホウ、グレーダーなど8種類)を入れた会社の封筒40枚を渡したところ、上映前のアナウンサーからの紹介の後、私もステージ前で一言話してほしいとの依頼です。アナウンサーからの紹介文は「朝日建設は1940年、昭和15年10月に創業し、先月創業81周年を迎えました。1946年、昭和21年以来、土木舗装工事をメインに電気設備工事も行い、戦後の富山市の復興そして成長発展に寄与してきました。当社の経営理念『建設事業とその関連事業を通して世の中の役に立つ。そして、ふるさと富山を発展させる。』のもと、一昨年、水道工事事業にも進出し、災害時には土木舗装、電気、水道の復旧にワンストップで対応できる体制を整えました。2040年の創業100周年に向け、現在3ヶ年中期経営計画を着実に進めています。」として渡してありこれ以上何を話そうかと思いました。しかしこれも当社を知ってもらう良い機会だと捉え、予告編が上映されている30分ほどの間に考えて次のように話しました。

 

 「今は建設業に限らずどんな産業でも採用が最重要課題になっています。そこで今日の試写会でこの映画を提供し、当社の宣伝をしようと思いました。皆さんにトミカの建設機械をお配りしたのもその思いからです。3K6Kと言われ敬遠されがちな建設業ですが、建設業とりわけ当社が携わる土木事業は英語ではシビルエンジニアリングと言い、シビルはシビリゼーション、文明に通じ、文明をつくる重要な産業です。当社に限らず土木工事業者は皆そんな使命感を持って日々仕事をしていますので、温かい目で我々を見ていって下さい」

 

 そしていよいよ映画が始まりました。映画の中で、タイトルの「私は白鳥」は白鳥たちの美しさの虜になり、ビデオカメラでその姿を記録し続けてきた澤江さんの「心の隙間がどういうわけか白鳥の形をしていたようで。」「私は人間の形をしてますが、自分は白鳥だと思ってます。」「白鳥が白鳥の世話をしているだけなんです。」の言葉から名付けられたと知り、こんなにも純粋な心を持った57歳の男性がこの富山に実在することに感動しました。20日から先行上映されていて12月9日まで上映しています。社員割引きもしていますので、ぜひご家族でご覧ください。

 

追記。映画が始まる前に、私の近くに座っていた男性が会社の封筒から取り出したバックホウを眺めていたので、すかさず「朝日建設の社長です」と挨拶しPRに努めました。