2021.01.25 Null

「朝日建設創業80周年記念」林和夫社長特別インタビュー

 昨年の2020年は、当社が1940年(昭和15年)に創業してから80周年にあたるということで、一昨年から80周年記念事業に何をしようかと考えていました。


 一つは5月末頃に行う社員旅行です。東日本大地震が発生した2011年には、被災地には入れないので、福島第一原発事故で避難していた住民が滞在していた会津若松のホテルに、慰問物資として日本酒やTシャツなどを届ける旅行を行い、2014年には被災地の南三陸町や気仙沼などを訪れ、ボランティアガイドさんの説明を聞きながら震災遺構を見学しました。これらの旅行は、従来の観光主体の旅行から、経営理念の解説に掲げた「建設事業には除雪や災害対応も含む」を意識しての旅行への変更でした。


 そして2019年には、首都圏外郭放水路の見学と、浅草での芸者さんを入れての宴会を行いました。これは、舗装工事や土木工事を主とする当社にとって、全国の名だたる土木構築物を見ることで土木の価値を実感することと、滅多に見る機会のない伝統芸能を楽しむことで、日本の素晴らしい文化の一端に触れようという趣旨でした。2年続きの社員旅行にはなりますが、2020年も日本各地にある著名な土木構築物の見学を組み込んだ旅行をしたいと、旅行業者に相談をかけていました。

 
 二つ目は、70周年記念で行ったような、社員と協力会のアサヒ会会員が一緒になっての祝賀会を創業月の10月に行うことでした。

 
 しかし、5月に予定していた旅行は、高速道路の工事を年明け早々に一昨年に引き続いて下請け受注したことで、この工事に固定する十数名の社員を残しての旅行は出来ないと考えていたところに、富山県でも3月末に新型コロナ感染者が発生し、旅行は否応なく断念せざるを得なくなりました。しかし、10月になればコロナも終息しているだろうから祝賀パーティーは出来るだろうと思っていましたが、夏には第2波の感染が広まって10月に終息するかどうかの見通しが立たなくなりました。役員会でも、祝賀会を実施しても、アサヒ会会員は親会社の行事だからと義理で出席するだろうけれど、本音はコロナ感染が心配で出席したくないだろう、という意見でした。確かに その通りだろうと思い、お祭り好きの私にとっては非常に残念でしたが、断念することを決断しました。


 そうこうするうちに時間は経過し、10月末にメインバンクの当社担当の行員さんから、「朝日建設さんは今年創業80周年ですね。記念の映像作品を作られるなら、業者を紹介しましょうか」と言われ、11月2日に担当行員さんと業者の社長と常務が来社されました。


  業者さんはラックプロ(株)で、私が青年会議所活動をしていた時に先輩だった福田さんの会社だとすぐに分かりましたが、社長はこの先輩の息子さんでした。当社の歴史を記録に残すために、50周年に記念誌を作り、70周年には集めた写真をスライド化し、ジャズの「朝日のようにさわやかに」をバック音楽として流したCDを作っていましたので、この2つをラックプロの常務さんに渡して検討を依頼しました。常務さんからは「この2つの資料から、創業から創業70年までの年表を作るので、社長にはこの後の10年間での出来事を年表に付け加え、また、社長に影響を与えた人の名前を書き込んでほしい。出来上がった年表を見ながら、社長が女性アナウンサーと対談する15分から20分のDVDを作ったらどうか」と提案されました。


  これまでラジオやテレビの生番組に出て対談形式で喋った経験があるので、この提案を受け入れ、12月13日の日曜日に、富山電気ビルディングの4階の1室で、フリーアナウンサーの廣川奈美子さんと40分間ほどの対談を行いました。ラックプロの常務さんは、私が全く言葉に詰まることなく廣川アナとの対談を進めたことに驚いていました。12月28日には、第一校正のDVDデーターが送られてきました。常務さんが言うには、40分間の収録を15〜20分に縮めようと思ったが、会社のスタッフも皆「20分に縮めるのは惜しい」と言うので30分のDVDにするとのこと。そこでこのデータの修正点を指示し、今年1月8日に完成したデータを確認しました。

 全社員とアサヒ会会員全員、そして取引銀行や主な取引先にDVDを配布します。社員の皆さんは、私自身の会社での歴史を垣間見て、私の経営に対する姿勢を知ってほしいと思います。また、このDVDに出てくる当社の年表から、自分の入社した頃のこと、あるいは自分が生まれた時の時代背景などを、できればご家族と一緒に振り返ってみたらいかがでしょうか。家族のコミュニケーションの道具になると思います。


 さて、創業80周年の記念に良いDVDができたと満足していましたら、完成したデータを見た翌日の富山新聞に掲載の「きょうの言葉」というコラムがグサリと私の胸に突き刺さりました。タイトルは、5代目古今亭今輔の「決して拍手とは、強要するもんじゃない」で、コラムの筆者の矢口誠さんは最後に「過去の実績や肩書きへの『拍手』を求めず、今の仕事で周囲をうならす。そんな気持ちを持ちたいものだ。」と書いていたのです。このDVDには、私の過去の実績へ拍手を送ってもらいたいという思いが入っているような気がします。


 74歳になっても、今の仕事、これからの仕事に集中しよう。